阪神は歴史的なV逸で公式戦を終えた。同時に、岡田監督の辞任も決定的…。最近は暗い話題ばかりが紙面に並ぶようになってしまった。優勝の準備していたことが、本当にうそみたいだ。
助っ人と呼ばれて来日した外国人選手にとっても厳しい季節。右の大砲と期待されたフォード。先発ローテの一員であるはずの2年目のボーグルソン。2人が帰国することになった。
日本野球への適応に苦しんだ2人。特にボーグルソンが神経質になっている場面は何度もあった。報道陣にノーコメントを貫き、不快感をあらわにしたこともあった。
「昨日のことは申し訳ないと思っています」
その翌日、助っ人右腕は報道陣への謝罪メッセージを通訳に託していた。それでも口を開くことは少なく、明らかにストレスをため込んでいた。ボーグルソンの妻・ニコール夫人が明かしてくれたことがある。
「家では野球の話は一切しない。私は、いつも(野球も)『あなたが一番よ』って伝えていたわ。少しでも助けになればいいと思ってね…」
愛妻が夫の変化を一番感じ取っていた。自宅では、とにかく「リラックスしてもらうため」にサポートしていたという。
両外国人選手ともに、できる限りの努力はしていたはず。そんな2人を家族も必死で支えていた。だから、残念で仕方ない。クライマックスシリーズ前の帰国は事実上の“戦力外通告”。寂しいニュースだった。
森井 智史(もりい・さとし)
1983年(昭和58年)2月24日、埼玉県生まれ。上智大卒。06年4月に入社。現在は運動部阪神担当2年目。大学時代にフライングディスクを使用する『アルティメット』という競技の魅力に取りつかれ、そこからスポーツ関連業界への就職を目指した。22年間にわたって甘い汁を吸い続けた親元を離れ、慣れない関西で一人暮らし中