世界的な芸術と文化の創造者にささげる「第20回高松宮殿下記念世界文化賞」(主催・財団法人日本美術協会=総裁は常陸宮殿下)の受賞者が14日、東京・虎ノ門のホテルオークラで会見した。
絵画部門の受賞者、ハミルトン氏は、ビートルズの1968年のアルバム「ザ・ビートルズ」のジャケットをデザイン。その誕生エピソードを披露した。
画廊のオーナーの推薦で同氏を知ったポール・マッカートニーから依頼の電話が来た。「わたしは開口一番、『君がやったらいいじゃないか』と言ったんだ。だって、ポールは美術学校を出ているんだからね」。ポールはその話に「できそうもない」と答えたという。その後打ち合わせで30分も待たされ、「怒りがこみ上げてきた」同氏だが、「親切で、ナイスな人」とポールの人柄に好意を持ち、「何もない真っ白なアルバムにしたらどうか」と提案した。
同じ英国のポップアーティスト、ピーター・ブレイクが作った前作「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のジャケットは、モンローやチャプリンら沢山の人をコラージュした「にぎやかな」作品。「全く逆にしたらどうかと思ったんだ」と振り返った。
「ホワイトアルバム」と呼ばれるこのアルバムの成功を受け、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーからも依頼があったが、同氏は断り、そのアルバム「スティッキー・フィンガーズ」(1971年)はアンディ・ウォーホルが制作した。ハミルトン氏は、ミックが起こした麻薬所持事件をモチーフに作品を作っている。