堅実に、着実に。飯島がボギーなしの危なげないプレーで首位に並んだ。パーオンを逃したのは18番だけ。正確なショットでチャンスを作り、スコアを3つ伸ばした。
「朝に雨が降って、グリーンが止まるようになったので、プレーしやすかった。ショットがよかったですね」
フェアウエー幅が狭く、第1打を曲げるとたちまちピンチに陥る難コース。多くの選手がフェアウエーウッドを多用する中、パー3を除く14ホールで敢然とドライバーを握った。『曲がらない』確信があるからこその選択だ。
「フェードでフェアウエーに打つ技術が身に付いた自信があります。ボールを操る感じですね」
元々はドローヒッターだが、ことしから師事している井上透コーチの指導の下、ドライバーショットの正確性を高めるため、フェードの習得に励んできた。さらに、コースマネジメントの重要性も学んだ。
「いいショットをしても必ずピンに寄るわけではないと言われました。基本的なことですけど、練習ラウンドもしっかり考えて回るようになりました」。それらの成果が難コース攻略に結びついた。
昨年の『日本女子プロ』で国内メジャー初優勝を飾っているが、当時とは手応えが違う。「去年は勢いだけ。ことしは技術に裏付けされた自信があります」。優勝の先に見据えるのは賞金女王争い参入だ。現在、ランク首位の福嶋晃子に約3800万円差の14位。この大会は優勝賞金2800万円と高額だけに、勝てば一気に差が縮まる。
「いちばん大きな大会。ここまで(順位を)上げたのだから絶対に勝ちたい」。強い決意の下、最後の18ホールに臨む。(片倉尚文)