遼クンが5000人のギャラリーを魅了した。
舞台はツアー最長ホールの16番(633ヤード、パー5)。残り66ヤードの第3打(SW)だった。柔らかい放物線を描いた打球はピン手前にバウンド後、カップに吸い込まれた。イーグル!
大歓声が沸き起こった。第3打地点からは打ち上げで、カップインの瞬間が見えなかった遼クンだが、両手を突き上げてガッツポーズ。
「カップに入れる気持ちで突っ込みました。(キャディーの)加藤さんの反応で(イーグルだと)分かりました」
633ヤード。飛ばし屋揃いの男子プロでも、難攻不落のホールだ。大会3日間、のべ281人がプレーしているが「2オン成功」は1人もいない。
遼クンもミスショットをしていた。グリーンエッジまで332ヤードの第2打を『直ドラ』で挑んだが、ダフってしまい、打球はグリーン左手前66ヤード。そして、第3打が起死回生のカップイン。しかも、イーグル賞100万円がかかっていた。
ミラクルショットの裏には、積み重ねてきたアプローチ練習がある。砲台グリーンが多い戸塚CC攻略に、練習ラウンドで50ヤードの距離を繰り返した。腕だけでなく、体全体で打つことを反復した成果だった。
「最終日は1つでもいい順位で上がりたい気持ちが強くなります」
順位を16位に上げて臨む最終日。首位との7打差は厳しいが、トップ10は十分に狙える。そして、もう1度、16番で『2オン』に挑む。(稲垣博昭)