年齢差は49歳。「世界のAOKI」とがっちり握手を交わした。夢の同組ラウンド。プロアマ戦を終えた遼クンがキリリと表情を引き締め、青木のもとに駆け寄った。
遼 「青木さん、よろしくお願いします」
青木 「おお、孫と一緒にやろう!」
2度目の挑戦となる「日本オープン」。昨年の予選ラウンドはツアー48勝の中嶋常幸と回り、今年は同51勝の青木と直接対決。さらに今年5月の「中日クラウンズ」では師と仰ぐ、同94勝の尾崎将司と予選ラウンドをともにした。日本ゴルフ界を支えてきた「AON」との完全競演。17歳はただただ感激だ。
「びっくりしました。青木さんと一緒にできるなんて思ってもみなかった。同年代では僕くらいですよね。幸せです」
取材を受けていた最中には青木が“乱入”。先週の「キヤノンオープン」の第3日に見せたイーグルの様子を尋ねられた。
青木 「あの633ヤードのチップインはバックスピンで入ったのか?」
遼 「いえ、青木さんのハワイアンオープンみたいに、手前からバウンドして入りました」
青木 「まだ生まれてなかっただろう」
日本人として青木が初めて米ツアーを制した83年の「ハワイアンオープン」。優勝を決めた奇跡のイーグルを引き合いに出して、大先輩を苦笑いさせた。気持ちは高まる。この日のプロアマ戦も絶好調。16日の初日を待ちきれないように17歳は宣言した。
「青木さんのゴルフに見とれしまうかもしれない。緊張もすると思う。でも、持っているものは全部出したい」
プロアマ戦ではパー3以外はすべて1Wを使用し、狭いフェアウエーをほぼキープ。4位入賞に貢献し、本番への手応えをつかんだ。昨年大会はツアー初の予選落ち。「この1年で経験してきたことをぶつけたい」。国内メジャー初の予選通過は最低ノルマ。遼クンが最高のモチベーションを得た。(臼杵孝志)