キヤノン・オープン最終日(12日、神奈川県戸塚CC西=7167ヤード、パー72)首位に6打差の14位で出た井上信(33)が7バーディー、ボギーなしの65で回り、通算13アンダーで逆転。04年の「ABC選手権」以来、4年ぶりのツアー2勝目を挙げた。前日首位の藤田寛之(39)は宮里優作(28)らとともに1打差の2位。
先に競技を終えた井上は、食い入るようにテレビ画面を見つめていた。1打差で追っていた後続組の手嶋、宮里優、藤田が、いずれも18番でバーディーパットを外した。
「びっくりしています。優勝を意識していなかったので、プレッシャーもなくプレーできました」
首位に6打差でスタート。1番(パー4)でグリーン手前20ヤードの第3打(SW)をチップイン。勢いに乗ってスコアを伸ばした。8番(パー3)は5Wでピン30センチにピタリ。今季自己ベストの「65」をたたき出した。
パッティングがさえた。6番で8メートルをねじ込み、15番では微妙な1.5メートルを沈めてパーセーブ。先週の東海クラシック(3位)直前に替えたパター(プロギア・シルバーブレード03CS)が絶妙のタッチを引き出してくれた。「グリーンに乗ったら、外れる気がしませんでした」。
練習仲間の矢野東が「ANAオープン」を優勝。谷原秀人も「パナソニックオープン」を勝ったパターだ。おかげで2週前まで1.827だった平均パット数が最近2試合は1.673。この日は24パット。
「池があったら行きたかった。あれで少し名前が売れましたからね」
04年の「ABC選手権」で初優勝したとき、ツアー仲間に18番グリーン横の池へ投げ出されたが、池の縁に落ちて左肋骨を骨折。直後の2試合を欠場したことも、いまでは笑い話だ。
2月に婚姻届を出した夫人の明日香さん(28)と来年1月に挙式予定。「やらなくては…という責任感が出てきた」ことも優勝の原動力だった。(稲垣博昭)
1打差でツアー初優勝を逃した宮里優の話
「悔しいです。いい流れでしたけどね。(18番のバーディーパットは)狙い通りでしたけど、思ったほど曲がりませんでした」
首位スタートも2位に終わった藤田寛之の話
「仕方ありません。最後のパットは左に抜けましたね。最後になって自信のなさが出ました」
18番で6メートルのバーディーパットがカップの縁に止まって2位の手嶋多一の話
「惜しいね。入ったと思ったんだけど…。まあ、しようがない」