3コーナー過ぎにペースが上がった瞬間、藤田伸二騎手の拳が激しく動き出した。2万5000人超のファンの視線を浴びたユキチャンは直線に向いても馬群の中でもまれ、もうひと伸びが利かず無念の9着。芝での重賞Vは叶わなかった。
「スタートでトモを落としていた。芝では、ダートの調教で跨った時とは走りが違っていた。ダートの方がスムーズな走りをしそうな気がする」と藤田。白毛馬史上初の重賞Vとなった交流GII関東オークスは逃げ切りだったように、もともと末脚が切れるタイプではなく前々で粘る馬。発馬でトモを落とし中団からとなっては仕方ない。
新潟にいた後藤由之調教師は「結果的にはブリンカーを着けて、もう少し気合を乗せた方が良かったのかな。ファンの皆さんにはもっと格好いい姿を見せられれば良かったんだけど…。この後はノーザンファームに放牧に出るが、次走がダートか芝かは未定。ただ、秋華賞という選択肢は否定しないよ」。サンスポ賞フローラS(7着)に続き芝重賞で負けはしたが、秋華賞参戦を示唆した。
じんましんでジャパンダートダービーを競走除外となったことも、微妙に影響したのかもしれない。まだまだあきらめないユキチャンは、多くのファンの夢と希望を背に走り続ける。(片岡良典)