イチロー「何かに追われていた」「必死やった」

2008.9.29 12:12

 「張本超え」はならなかった。213安打で、3085安打に2本足りなかった。今シーズンを終えたイチローは「疲れた」と口を開いた。

 「僕がずっと記録を追っていたのに、何かに追われているイメージがずっと付きまとっていた」という。2打席目の遊ゴロで「(張本さんを)超すのはしんどいな」と思った。3打席目の投ゴロ失で「並ぶのもしんどいな」と感じた。第4打席でこの日2本目の安打。カメラマンの動きに変化が出た。「やけにカメラがこっちを向いている。何か起きたか」と振り返った。

 「一番になりたかった。僕はナンバーワンになりたい人。この競争の世界に生きている者として“オンリーワンがいい”なんて言っている甘いやつが大嫌いなんで」

 達成感はないという。開幕前に7、8割の力でいろんな目標をクリアしたいと思っていた。30代半ばで目いっぱいでは、今後も太く、長い野球人生を送ることができないと考えていた。通算3000安打と8年連続200安打を達成しても「全然できていない。必死やった」。淡々と正直に告白した。

 「停滞やね。感覚的には下がっちゃいないけど、進んでもいない」。打席での立ち位置を変え、新たな境地を開拓するシーズンのはずだった。一筋縄でいかない感情とともに、イチローの8年目が終わった。(共同)

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