脱北者を装って韓国でスパイ活動をしたとして、国家保安法違反の罪に問われた北朝鮮の女工作員、元正花被告(34)の判決公判が15日、ソウル郊外の水原地裁であり、懲役5年(求刑同)を言い渡した。
慎碩裁判長は、被告が「反省している」とする一方で、「被告が性を媒介にして軍人と情報機関要員に近づき、機密情報の収集活動を長期的に遂行し、中国で拉致した韓国人事業家が死亡した可能性は高く反倫理的な犯罪だ」と指摘し、求刑が相当との判断を示した。
判決などによると、元被告は北朝鮮の公安機関「国家安全保衛部」に所属し、2001年に中国経由で韓国入り。脱北者と偽り、韓国に定住した。中国では複数の韓国人の拉致にかかわったとされる。また、韓国の軍や情報機関の要員に近づき、複数の軍人らと交際し、情報を入手した。日本にも3度入国している。
元被告は7月に身柄を拘束された直後から容疑を認め、9月の初公判前には北朝鮮への忠誠を捨てると宣言する「転向書」を裁判所に提出した。
元被告の共犯として起訴された元被告の継父、金東順被告(63)は起訴事実を否認している。